ICPCの裏側をちょこっとだけ

どうも、@bakamingです。
この記事は Competitive Programming Advent Calendar 2015 - Adventarの12日目の記事です。

お前誰だよ

僕は2007〜2010に現役でICPCに出場していました。
引退したはずだったのですが、その後もボランティアお手伝いとしてICPCに参加し続けています。
もう9年目になります。継続参加年数ではかなり上位の方に入るのではないでしょうか……。
関係者と話をするのを楽しみに、毎年参加しております。

今年のネットワーク配線の裏側

私は今回、ネットワーク配線の担当の一員として働いていました。
今年は特に、皆様にケーブルを踏まないようお願いをすることが多かった年かと思います。
皆様のご協力のおかげで、ケーブルスイッチ類が破損して故障対応、ということはありませんでした。
ご協力、本当にありがとうございました。
そこで、今回のつくば大会向けにどんなことをやっていたのか、少しだけお話ししたいと思います。

今年の配線準備は不安だらけでした。

ネットワーク配線を担当し始めて2年目になりますが、今年は特殊な年になったと思います。
去年は、現役時代にも何度もお世話になった、勝手知ったるオリンピックセンターだったので
詳しく設計などしなくても(と言っても去年もきちんと設計しました)
正直なんとかなるだろう、と思っていたのですが
今年はつくばでの開催ということで、全く知らない環境での挑戦でした。

問題点

加えて体育館での開催だったので以下の2つの問題がありました。
・スペースがかなり広いので、所持している資材ではケーブル配線が極めて複雑になる。
・講堂側の建物にも配線をする必要があるが、途中の扉をケーブルが通過するかわからない。
持っている資材が、完全にオリセンのようなスペースを想定したような装備なので
カピオのような設備に対応するためには、別の敷設方法が必要になります。
これを誤ると、敷設が複雑すぎて前日に敷設しきれなかったり、ケーブル長の計算
をミスして、必要なケーブルがないという事態になりかねません。
2つ目の問題は特に深刻でした。そもそもケーブルが扉を通過しなければ
部屋のレイアウト(スタッフ、ジャッジ等)を全て入れ替えなければなりません。

対応できました!

上記の問題を解決するために、幾つかの対処策を打ちました。
・体育館のケーブルは、3箇所程度で集線し、配線の複雑さを減らす。
・ケーブルの扉の通過具合によって、3パターンほどの部屋配置を考える
1つ目の対応が、今回かなり効いていて、敷設の際の指示をシンプルにでき
マンパワーを有効に利用することができたと思っています。
ただ、その代わり配線の束が太くなってしまうので、足元に気をつける
必要がありました。その点で今年は足元に関してのアナウンスが多かったと思います。
2つ目に関しては、結果的に杞憂に終わって、問題になる扉がほとんど存在しなかったので
一番理想的なパターンで敷設することが出来ました。
実は部屋配置はかなり気を使っていて、ジャッジルームに音が漏れないか
プリンターや風船音を選手に如何に聞こえないようにするか等、考慮点がとても多いのです。
用意していた最悪の案では、ジャッジ用PCとプリンターが体育館内に設置され
風船部隊がトイレへ行くのを遮るスペースにいるというとんでもないものでしたが
そのような案を取らずに済んだのは本当によかった…。
体育館内以外でも、様々なシステム向けにケーブルを伸ばしています。
扉を開け閉めできるよう、踏まれないよう、いろいろ工夫して配線しているので
来年お越しになった際には少し注目してもらえると幸いです。
今回使用したケーブルの中で最長のものは、50mのケーブルでした。
体育館のトイレ側の入り口付近のスイッチから選手用スペースの外周を通って
スタッフ用出入り口前のスイッチまで引っ張っています。
正直、これを切られたらプリンターが全停止するのでどうしよう…とかなり不安でしたが
皆様のご協力のおかげでなんとか無事に乗り切ることができたようです。
来年の配線がどうなるかはわかりませんが
どうか線を踏まないよう、ご協力を宜しくお願いします。

その他

他にもいろいろ裏話はあるのですが、今回はこんなところで。
明日は@enuemuenuemuenuさんです。